大軍鶏 VS 地鶏 VS 銘柄鶏 食べ比べ

高知県南国市のごめんシャモ研究会は、全国でも珍しい100%純血種軍鶏を育てています。
シャモと名が付く鶏はたくさんありますが、そのほとんどはロードアイランドレッドやプリマスロックなどとの混血です。
ごめんケンカシャモは、父:大軍鶏、母:大軍鶏。

体長は70cmにもなります。
闘鶏用として知られており、非常に気性が荒いニワトリです。
仲間同士でもすぐにケンカを始めてしまうそうです。
大人の腰ほどまである巨鳥に追い回されるのは悪夢です。
飼うのはさぞ苦労があるのでしょう。
では、なぜ苦労して育てているのでしょう。
高知県南国市才谷は坂本龍馬の祖先が暮らした場所で、
坂本龍馬が暗殺直前に食べようとしていた軍鶏鍋のエピソードが有名で、
短絡的に軍鶏を育てようとしたのかも知れません。
でも、テキトーな理由で、続けて来れたとは思えません。
飼育が難しく、高価な肉を、長く買い支えたお客様もいたでしょう。
旨味と歯ごたえが違う(公式HPより)
他の鶏や混血種シャモに比べると旨味も濃く、肉質しっかりで歯ごたえ抜群!鍋にもつまみにも最高です。
興味が湧いてきましたか?

高知県から軍鶏肉が届きました。
早速試食します。

今回の試食は、以下の三品で行います。
1、ごめんケンカシャモ(もも+ムネ)
2、土佐はちきん地鶏(もも と ムネ)
3、某銘柄鶏(もも肉 スーパーで購入)

1、ごめんケンカシャモが大軍鶏の純血種であることは先に書きました。

2、土佐はちきん地鶏は父(土佐九斤x大軍鶏)と母(白色プリマスロック)を掛け合わせた比較的新しい地鶏です。
土佐はちきん地鶏は、余分な脂肪が少なく、ほどよい歯ごたえがあり、甘み、うまみ、コクのバランスに優れ、冷凍解凍してもドリップ(肉汁漏出)が少ないため、アミノ酸などのうまみ成分が失われにくい。(全国 地鶏・銘柄鶏 ガイド)
地鶏とは、①在来種の血液が50%以上、②ふ化日から75日以上飼育、③28日齢以降平飼い。
3、銘柄鶏とは、飼料や環境など工夫を加えて飼育されたことにより、一般的なブロイラーよりも味や風味など改良した鶏のことです。JASによる定義はなく、ブロイラーと同じ種類の「若どり系」と赤鶏の両親を持つ「赤系」に分類されます。
純血軍鶏と地鶏の素性を辛口で確認すべく、一般的なブロイラーではなく、銘柄鶏を買ってきました。
じつは数日前に近所の飲食店主から「ごめんケンカシャモを二回買ったが、ブロイラーとの差が明確ではなかった」とネガティブな意見を賜っていました。
大軍鶏や地鶏は生産者の祈りと販売価格に見合った味を見せつけてくれるのでしょうか…

被験者は私と私の父。
夕方、じゅうぶんお腹が空いたところで、調理開始。
一口大の肉を少しづつ焼いて塩だけで味を付けます。

塩はソルティーブの天日塩、粒は細かい方。
肉質は面白い程に違いが分かりました。
大軍鶏の肉は、コリコリは言い過ぎかもですが、マイクを口に近づけたらコシコシと音を立てそうなほど食べ応えがありました。他の肉とくらべて咀嚼回数が明確に多かったです。

銘柄鶏は柔らかく食べやすく、所謂いつもの味なのですが、父が「塩じゃなくてタレが欲しい」と言うので、その辺にあったタレを皿に注ぎました。たぶん旨味が不足しているのかも知れません。

各人、一口づつ、4種類を完食すると、再度同じように焼いて、試食を繰り返します。

一回通りだと食べた順番で印象が変わるかも知れないので数回繰り返しました。
盛付けが適当で違う肉が混じりかけたときがありましたが、食べると明確に分かりました。私みたいな味音痴でも判るなら、大軍鶏がブロイラーと同じなんて言わせません。
試食開始時に一番心配したのは、土佐はちきん地鶏が中間ポジションで埋没しないかという事でした。はちきん地鶏は、同じ高知産地鶏の土佐ジローと比べて、やわらかく食べ易い食感を目指した鶏であることから、ブロイラーとの差異が出にくいと危惧したのです。
が、杞憂でした。
父は土佐はちきん地鶏のムネ肉が一番気に入ったようでしたし、これをタレで食べたいとは言いませんでした。土佐はちきん地鶏はじゅうぶんな旨味があったという事でしょう。
私はごめんケンカシャモのコシコシした食感の虜となりました。試食のため塩は抑え気味に振りました。ほとんど塩味が無いところもありましたが、そんなこと、全然気になりませんでした。
商売として扱うなら、飲食店主が差異を認め、高い金を出して食べる客が納得し、リピート注文を得ねばなりません。
値段に関しては、価値判断さまざまと思いますが、
味に関して、大軍鶏も地鶏も、期待以上に楽しませてくれました。
